日常生活の養生の③四季の養生の秋についてみていきましょう。
秋とは
8月8日から11月6日ころをいいます。
秋のキーワードは
“燥” “肺” “収”
です。
まず“燥”から。
燥も中医学の6つの邪気の1つにあたります。
特徴としては乾燥して、津液を消耗して、肺を傷めやすいことです。
秋になると気温が下がり、空気が乾燥します。
そして身体の表面や呼吸器の陰液が消耗して
口が渇いたり、髪や皮ふがカサカサして潤いがなくなります。
つづいて“肺”
正常時に肺はみずみずしく、潤っています。
それが燥の邪気におそわれやすく、
肺の陰液が消耗して空咳、鼻の渇き、のどの痛みなどがおこります。
肺が乾燥することで、表裏関係にある大腸も乾燥して便秘になりますくなります。
養生としては
乾布摩擦をすることで肺の気を高めることができます。
服の上からでもいいので皮膚を刺激してみるといいでしょう。
それと呼吸をすることで“気”をつくり、肺を高めることができます。
空気の澄んでいる朝にじっくり深呼吸をするといいですね。
“燥”と“肺”に共通する養生としては
乾燥対策をする
部屋の湿度を一定に保つこと。私は先生に55%を目安に保つといいと教わりました。
マスクをして鼻とのどの乾燥を防ぐこと。
皮ふには保湿剤を塗る。
潤いを生むものを食べる
梨、レンコン、豆腐、白きくらげ、ゆり根といった白いもの
蜂蜜
辛い物を食べ過ぎない
汗をかいて陰液を消耗して、乾燥するのを防ぐため
つづいて“収”
秋は陽の気が減り、陰の気が増していきます。
夏で外へ向けていた“気”を、徐々に内へ向けていき
冬へと変化していく準備の時。
ここでの養生は夏のように外へ出かけたりアクティブにするのではなく
自宅などでゆっくり過ごしたり、
早起きして秋の空気を吸うことで身体の中にたまった熱を下げることができます。
秋の養生が不十分だと冬に不調が起こることがあります。
たとえば呼吸器系・肌のトラブル、下痢など
中医学的の秋のおすすめの過ごし方は
早寝早起き
早く寝ることで陰を補うことができます
秋は急に厚着になりすぎないで徐々に寒さに慣れていく
厚着で汗をかいて、身体を冷やしたり、汗によって陰液を消耗してしまうからです。
秋は気候も良く行楽シーズンと言われていますが、
夏ほど活動的になり過ぎない範囲で秋の紅葉など楽しめるといいですね。
毎年冬には風をひいてしまうという方は秋の過ごし方を少し見直してみてはいかがでしょうか。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございまいした。