ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門㉘ 養生について~その5 日常生活の養生

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

日常生活の養生の養生の3つめ

③四季の養生について

お話していきます。

中医学では今の季節の養生をおろそかにすると

次の季節に不調がでやすくなるといわれています。

今なんともなくても季節にあった方法で身体を大事に過ごすことで

次の季節もすこやかに過ごせるというのが中医学の面白いところだと思っています。

決まった季節に不調がでやすい(冬の辛い冷え性、夏バテなど)のがある人は

1つ前の季節の過ごし方の養生を取り入れてみてください。

 

春夏秋冬の春から見ていきましょう。

 

とは

2月4日の立春から5月5日ころまでをさします。

まさに今の季節ですね。

この春のキーワードは

“風” “肝” “のびのび” “陽気”

です。

 

まず“風”から。

風は中医学で6つある病気を引き起こす邪気の1つにあたります。

特徴としては遊走性、変化に富むこと。

春はよく風がふき、体調に影響します。

症状は風のように移り変わりが早く、どんどん変化したり、

でたり消えたりします。

例 鼻水、頭痛、じんましん、花粉症

 

養生としては

外からの風が身体に入りこまないように

首になにかまいたり、マスクをすること。

身体の中から風が発生しないように乾燥をふせぐことです。

次に“肝”

春は五臓の1つである肝が活発になりやすいです。

活発になりすぎると、いらいら情緒不安定、のぼせ、めまい、頭痛、不眠

といった症状がでやすくなります。

 

養生としては

肝の気を落ち着かせるために

ストレッチする

ミントティーやミントのタブレットを食べる(気の巡りを良くします)

春野菜を食べる

などがあります。

 

つづいて“のびのび”

木や草花が芽吹いていくようにのびのびと過ごすイメージで。

きつめな服装はさけて、ゆったりとした服を着る

髪の毛もきゅっとまとめるのではなく、ゆるやかにほどく

激しい運動を頑張るというより、ゆったりとお散歩する、ストレッチ、深呼吸する。

家に閉じこもらずに、外を歩いて気持ちも開放する

さいごに“陽気”

春は陽気に満ちた季節です。

日の光を浴びて陽気を体内に取り入れましょう。

特に朝は陽気に満ちているので朝の散歩や、

カーテンをあけて日光を浴びることがおすすめです。

食べものの中でも陽を補えるネギやニンニクを摂るのもいいです。

 

春の過ごし方でおすすめは

朝は早く起きること(少し夜更かししても大丈夫です)

気温の上下があるので、

暖かくなったからといって急に薄着になり過ぎないことです。

 

これらの養生をおこなうことで

夏の不調を軽くすることを期待できます。

夏なのに足腰が冷えて困るなどの不調がでやすい方は取り入れてみてください。