ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門59 弁証論治~その23 論治・三因制宜

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

今回も論治の続きの

④三因制宜

についてお話していきます。

 

三因制宜とは

治療というのは

時→因時制宜

地→因地制宜

人→因人制宜

の3つを考慮して検討していくということです。

 

ひとつづつ見ていきましょう。

1 時→因時制宜

時とは気候や季節を考慮することです。

同じ症状でも季節が違ったら、その時に対応した治療を考える必要があります。

 

2 地→因地制宜

地域制を考慮するということです。

温度や湿度が異なる地では

食生活や生活にも違いが出てきます。

それを考慮して治療を考える必要があります。

 

3 人→因人制宜

年齢や性差、人種差を考慮するということです。

同じ症状でも年齢や性別によって治療を考慮する必要があります。

 

このように同じ症状が出ていたとしても

時・地・人

の3つの違いを考慮して治療法や処方・養生を考えていくことになります。

これは中医学ならではの考え方になりますね。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門58 弁証論治~その22 論治・陰陽

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

今回も論治の続きです。

③陰陽

について。

 

中医学において

すべてのものは陰陽に分けることができると考えられていますと

以前もお話したことがありますね。

この陰陽に分けたときに

大事なのは陰と陽のバランスになります。

このバランスが崩れた時=病気

であると考えられています。

ということは

健康=陰陽のバランスがとれた状態

なので

つまり陰と陽の調和を図ること

論治における治療ということになります。

陰陽のバランスが崩れた原因としては

①どちらかの過剰

②どちらかの不足

この2点が考えられます。

1つづつみていきましょう。

過剰

原因については

熱邪の侵入

寒邪の侵入

などが考えられます。

過剰なときに扶正で補ってしまうとかえって悪化してしまいますので

袪邪する必要があります。

不足

原因については

体液が不足した

陽気が不足した

などが考えられます。

不足している時に袪邪してもかえって悪化してしまいますので

不足していたものを補うよう扶正する必要があります。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門57 弁証論治~その21 論治・扶正と袪邪

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

今回も論治の続きで

原則の

③扶正と袪邪です。

 

ここで

扶正(ふせい)とは

正気を強めて病邪に対する抵抗力と病邪を除去する能力を助けること

そして

袪邪(きょじゃ)とは

病邪を取り除き病状を改善すること

です。

ここでの原則は

補虚瀉実・・・虚すれば補い、

       実すればこれを瀉(しゃ)する

というものになります。

 

 

正気が不足している時(虚)→正気を補う(補)

              和法

              温法

              補法

邪気が多く存在(実)→邪気を取り除く(瀉)

           汗法・・・汗で邪気を出す

           吐法・・・吐かせて邪気を出す

           下法・・・便を出すことで邪気を出す

ここで虚証と実証について再度説明しつつ

虚証→扶正する

実証→袪邪する

についてみていきましょう。

 

 

治療するうえでは虚実を見極めることが大切になります。

なぜなら対応を間違えるとかえって悪化する恐れがあるからです。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門56 弁証論治~その20 論治

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

今回から論治(ろんち)に入っていきます。

論治には治則と治法があります。

治則からみていきましょう。

治則とは

四診で得た情報を分析、総合的に判断して(弁証)

治療するうえで適用する原則のことです。

 

この原則には以下の種類があります。

①治病求本(治病は本に求める)

②扶正と袪邪

③陰陽

④三因制宜(随機制宜)

⑤同病異治・異病同治

 

この原則も1つづつみていきましょう。

①治病求本

これは

治療の大原則

と言われていて、

今出ている症状(=標 ひょう)だけではなく

根本的な原因(=本 ほん)

を追求して治療することです。

たとえば

頭痛のときですが

頭の痛み(標)に対して頭痛薬を飲む=対処療法(標治)になり

なぜ頭の痛みが起きているのかを追求して

血の巡りが悪くなっていることが判明して

これを改善する=根本治療(本治)

となりこれが治病求本になります。

 

次回は②の扶正と袪邪をみていきましょう。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門55 弁証論治~その19 八網弁証

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

今回は八網弁証について最後のまとめをみていきましょう。

八網弁証は

表裏・熱寒・実虚・陰陽

がそれぞれお互いに関連しているため

切り離して単独でみていくというより

組み合わせて判断していきます。

 

陰陽は八網の総括なので

それを除いた表裏・熱寒・実虚の組み合わせをみていきましょう。

このような組み合わせが考えられます。

しかし実際の病気はもっと複雑なのでこのようにきれいに分類できないことも

多々あるでしょうが

基本として上の図を覚えておくといいでしょう。

 

これで八網弁証については以上になります。

次回から弁証の先の論治についてみていきましょう。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門54 弁証論治~その18 八網弁証

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

今回も八網弁証のつづき

④陰陽弁証

についてお話していきます。

陰陽弁証=病位・病性・病勢の総括になり、

全体のバランスをみていきます。

つまり病位・病性・病勢の状態を参照しながら

いま現在の身体の状態

陰に傾いているのか

陽に傾いているのか

を判断していきます。

 

陰証というのは

裏証・寒証・虚証が属していて

全体的な機能が低下している

病状の変化が遅い

静的

見つかりにくい

という状態を表しています。

 

それに対して

陽証というのは

表証・熱証・実証が属してして

全体的な機能が亢進している

病状の変化が早い

動的

見つかりやすい

という状態を表しています。

 

しかし実際の身体を診たときに

このようにきっちり分類できないことが多々あります。

 

陰陽弁証でほかにある証として

亡陰

亡陽

という症状があります。

どちらも命に関わる危険な状態にあることを示しています。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。

中医学入門53 弁証論治~その17 八網弁証

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

今回も八網弁証の続きの

③病勢弁証

についてお話していきます。

 

病勢弁証=病気の勢い、体の抵抗力の状態をみて

     実と虚でみていくこと。

 

ここで正気と邪気について説明します。

病勢弁証では大きく

実証

虚証

に分けて考えます。

 

・実証

正気と邪気が戦っている状態→症状が激しい

急性的

・虚証

正気が不足している状態→症状は激しくない

慢性的

 

ただし実際には実証と虚証できれいに分けれない場合もあり、

共存していることも多々あります。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。