ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門60 弁証論治~その24 論治・同病異治と異病同治

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

今回は論治の続きの

④同病異治と異病同治

についてお話していきます。

 

たとえば西洋医学においては

病院で処方されるお薬には保険適用になるために

決められた病名にしか使うことができません。

つまり

病名=処方薬

と決まります。

 

しかし中医学においてはまた違う考えになります。

 

同病異治からみていきましょう。

同病異治とは同じ病気でも証が違えば異なる治法を用いることです。

たとえば

鼻水という症状が同じでも

さらさらした鼻水なら外感風寒証として小青竜湯などの漢方薬を用いて

黄色のねばねばした鼻水なら肺胃熱盛証として辛い清肺湯などの別の漢方薬を用いて治療します。

 

証以外にも

個人

年齢

性別

体質

時期

気候

季節

地域

の違いを考慮する必要になります。

 

つぎに異病同治についてみていきましょう。

違う病気でも証が同じであれば同じ治法を用いることです。



たとえば

打撲と生理痛

一見関係のない病気にみえますが

証として瘀血・水滞が同じであれば

同じ漢方薬を用いて治療することができます。

 

なので同じ症状の人が飲んで効いたお薬や養生法も

今の自分に合っているのか検討して摂り入れる必要がありますね。

 

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。