ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門㉜ 養生について~その9 食事の養生

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

3つめの養生の食事についてみていきましょう。

 

薬ほどではないですがだいたいの食材には効果効能があり、

使い方や使う量次第でそれを生かしていくことができます。

 

詳しくは薬膳のお話になりますので、

今回は

“四性”と“五味”

について説明していきます。

 

①四性 (四気ともいいます)

“食性”と呼ばれます。

食べものを摂取した時におきる身体の反応ごとに

寒・涼・温・熱

の4つにわけることができます。

真ん中にある“平”は身体を温めも冷やしもしない性質をもった食材

食べものの大半を占めるといわれています。

薬膳を意識して食事をする時は

自分の身体が今現在冷えているのか、熱くなっているのか

それに合わせた食材を取り入れていくことが大切になります。

たとえば冬に生姜がいいからといって

暑がりで身体に熱を帯びている人が毎日大量に生姜を摂取したらどうなるでしょう。

さらに身体が熱くなってかえって身体に良くない症状が出てしまう可能性があります。

このようにもともとの体質や、今現在出ている症状に合わせて四性を使い分けていくと

効果的に食材の四性を取り入れていくことができるでしょう。

 

合わない食事を摂ったらどうしようと心配になる方もいるかもしれませんが

あくまで食事でお薬ではないので、

合わないものを極端な量で摂り続けるなどでなければ問題ないと思います。

最後に私の先生は

薬膳を生活に摂り入れるのはクコの実とかわざわざ買わなくても大丈夫

大根とか身近にスーパーで買えるもので性質を利用していけばいい

とおっしゃっていました。

 

毎日なにげなく口にしていたものを

ちょっと食べるタイミングや食べ方を変えたら

身体に効果的になる、

これが薬膳の面白いところだと私は思っています。

 

次回はもうひとつの“五味”についてお話していきます。

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。