ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門63 弁証論治~その26 論治・治法

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

治法の基本の続きですね。

八法=汗・吐・下・和・温・消・清・補

の原則については以前お話しましたので

今回はこの八法を角度を変えてみていきましょう。

 

まず病気の位置から八法で見てみましょう。

病気の位置としては

表・裏(上下)

があり

病邪がどこにいるのかによって八法のどれを使用するかが変わってきます。

 

風邪などの病気は身体の表→裏へと進行していきます。

 

表:体の浅い部分(皮ふや毛穴)にいる場合

八法:汗法

汗を出すことで、汗と一緒に病邪を発散して追い出していきます。

 

風邪の引きはじめにたくさんお布団をかぶって、汗をたくさんかくと風邪が早く治る

と小さい時に親御さんに言われたことはないでしょうか。

これは中医学的にみても表証に邪がいる場合は有効と考えられます。

 

つぎに病邪が裏という身体の内部に侵入した場合をみていきましょう。

裏:体の内部、内臓など

八法:吐法、下法

裏の場合は病邪が上半身にあるのか下半身にあるのかによって使う八法が変わります。

ただどちらも吐かせたり下痢させたりして病邪を身体に出すため

体の負担になる治法になるため

緊急性がある体力のある人に使われるのは限られてくるという注意点があります。

 

次回は病気の性質から八法をみていきましょう。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。