ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門⑭ 五臓六腑について~その2 肝と胆のはたらき

こんにちは。国際中医師、薬剤師が綴るゆるり中医学です。

 

今回は五臓六腑のなかの肝と胆のはたらきについてお話します。

 

まず肝のはたらきですが

1 肝は全身の気を運行させる

(気の流れを調節するともいいます)

  そのことで気・血・水の運行をおこなっています。

  また精神状態を安定させて

  消化を助ける作用があります。

このことをひっくるめて“疏泄”(そせつ)といいます。

聞きなれない言葉ですが、中医学の中ではよく出てくる言葉になるので気に留めてみてくださいね。

 

2 肝は血を貯蔵する

 肝は「血の倉庫」ともよばれています。

 血液を貯蔵して、血液の量を調節します。

 

血は動いている時は全身を巡っていますが

休んでいたり眠っている時は肝で貯蔵されています。

 

3 肝は筋・目・爪にあらわれる

 肝血は筋・目・爪に栄養を与えています

 

肝のはたらきは西洋医学でいう

解毒・血液循環・筋肉系・中枢神経系・自律神経・生殖系

などの器官や作用と深いつながりがあります。

 

 

つぎに胆のはたらきですが

1 胆は決断をする行動力をつくる

 

2 胆は胆汁を貯蔵・排泄する

  胆汁は飲食物を消化を助けます。

  この胆汁の貯蔵・排泄のはたらきは、

  肝の疏泄作用を深く関係しています。

 

肝と胆は表裏関係にありますが、

肝が表で

胆が裏

のような力関係のため、

肝がしっかりしていると

胆もよく働くことができます。

 

つぎはこの肝が不調になったときに出る症状についてお話したいと思います。

 

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました。