ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門㊻ 弁証論治~その10 臓腑弁証

こんにちは。国際中医師、薬剤師の綴るゆるり中医学です。

 

前回までは番外編をお話していましたが

今回からは再び本編に戻り弁証のお話をしていきます。

 

診断:弁証の

②臓腑弁証

をみていきましょう。

臓腑弁証とは

肝心脾肺腎の各臓腑の状態を四診から集めたデータから分析して

今の時点の病変部位を判断して証を導く方法です。

 

五臓=肝・心・脾・肺・腎

六腑=胆・小腸・胃・大腸・膀胱

それぞれのはたらきについては

以前お話したブログの⑬~㉓を参照にしてください。

 

ここではまとめていきましょう。

 

のはたらき

疏泄

血を貯蔵する

<主な証>

<主な証>   <症状>              <治法>         

肝気うっ結 情緒不安定・無気力・つかえ感      そ肝解うつ

肝火上炎  いらいら・怒りっぽくなる・目の充血   清肝瀉火

血虚   視力低下・手足のしびれ・こむらがえり  滋補肝血

陰虚   手足心の熱寒、寝汗           滋陰養血

肝陽上亢  怒りっぽい・強い頭痛・めまい      滋陰平肝潜陽

肝内風動  めまい・けいれん・しびれ        平肝熄(そく)風

 

肝胆湿熱  脇の張ったような痛み・口が苦い     清熱利湿

次回は心の証をみていきましょう。

最後まで読んでいただいてありがとうございました。