ゆるり中医学~国際中医師が綴る生活に中医学を~

国際中医師、薬剤師が綴る中医学です。

中医学入門⑰ 五臓六腑について~その5 心の不調

こんにちは。国際中医師、薬剤師が綴るゆるり中医学です。

今回は心の不調についてお話していきたいと思います。

 

心のはたらきはおおきく2つありますが、

そのはたらきごとに不調がおきたらどうなるかをみていきましょう。

 

1 心は精神・意識をコントロールする(=神明・しんめいをつかさどる)

 

このはたらきに不調が出た場合

症状:不安感

  不眠

  夢が多い

  記憶力の低下

などで、意識や思考にトラブルを生じているのが分かるかとおもいます。

 

ここで夢が多いが出てくることに不思議に感じる方もいるかと思いますが、

“夢を見る”ということにも心が関係しているために

不調が出たときに症状がでるようになっているのです。

 

2 心は血液を全身に巡らせる(=血脈・けつみゃくをつかさどる/ポンプ作用

 

このはたらきに不調が出た場合

症状:動機

  心拍の不整

  息切れ

  めまい

  たちくらみ

  むくみ

 

3 心は顔・舌にあらわれる

 

このはたらきに不調が出た場合

症状:

舌→先端が赤くなる(心に熱をもった状態)

 ゆがむ(脳卒中

 ろれつがまわらない(心筋梗塞

 

顔→顔色が悪い、ツヤがない

※ここでいう顔色が悪いというのは、

白い、赤い、青紫色などです。

 

 

心のはたらきと不調については西洋医学の心臓の働きに通じるところが多いため

理解しやすい臓腑でもあるかもしれません。

 

次回は3つめの臓腑の脾と胃についてお話したいと思います。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。